第4回:職住近接、色々なものが共存する賃貸住宅とは?

こんにちは、平和建設とモクチン企画で取り組んでいる新築木賃アパートのプロジェクト、特集記事の第4回目は河邉さんにかわってモクチン企画・連(むらじ)がレポートさせて頂きます。


河邉さんとモクチン企画が一緒になって向き合ってきた「価値を生み続ける賃貸ってなんだ?」という問い。


今回は、建物の設計やデザインの観点からプロジェクトの経過をご報告します(とはいえ、この記事が公開されるときは、完成間近の状態!)。

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時代や社会の変化に柔軟に対応していく賃貸


河邉さんは普段からモクチンレシピを使って空室を魅力的な賃貸に改修しています。


その多くが1K、ワンルーム、2Kなど、同じ間取りがずらーっと一列に並んだアパートやマンションです。


これらの賃貸物件は、まわりに新築が立つと徐々に競争力をなくし、空室リスクが時間が経つほど高くなっていきます。


また、時代の変化により人口が減って需要が減れば「住まい」だけが詰まったアパートは柔軟性がなく空き部屋が生まれやすくなります。


こうした問題をどのように解決していくか色々と考えました。河邉さんと議論するなかで見えてきたポイントは以下の2点。


住まいと仕事場が一体となった、様々な活動がミックスした賃貸

「貸して終わり」ではなく、関わり続ける「余白」のある賃貸


ポイントを順番に説明していきますね!



写真:どんな建物がよいか、模型を使って検討



ポイント1 入居者の魅力がまちの価値になる:アトリエ付き賃貸


普通のアパートやマンションは、外からみてもどんな人が住んでいるのか全くわかりません。


むしろセキュリティを重視した結果、まちとの関係が切れた住まいがどんどん増えています。


そんな賃貸がまちを覆い尽くすと、匿名性の高いどこにでもあるような同じ街並みができてしまいます。


そこで今回、トダ_ピースがまちに送り出す新しい賃貸には、どの住戸にも「アトリエ」を設けることにしました。


ポイントは、どのアトリエ部分も道に面していることです。入居者の人にはアトリエ部分を、事務所、工房、ショップ、ギャラリーなど自由に使ってもらうことで、まちから魅力的な活動が見えるようにしようと考えました。


逆の言い方をすると、まちとの関係が生まれるとよりよい入居者を募集することに決めたということです。そう決まったとたんに、どんな入居者の人に住んでもらえるのかドキドキ・ワクワクしますね。




写真:平面図でどんな賃貸にするか細かに検討



ポイント2「貸して終わり」ではなく「関わり続ける賃貸」


河邉さんが第二回目の記事で書いていたように、1号室のアトリエ部分は、トダ_ピースが積極的に関われる場所としました。入居者と不動産屋で部屋をシェアです。


ここで様々な催しをすることで「貸して終わり」ではなく、場づくりに積極的に関わり続けることができます。


とはいえ、実験的なことなので、例えば運営が負担になった場合には、そのまま1戸の賃貸として貸すことができる間取りにしています。


時代の変化に合わせて柔軟に運営の方針や方法を調整できることがポイントです。



写真:模型で気になる部分を検討


まちの風景をつくる、シンボルツリーとコモンテラス


他に考えたこととしては、敷地が角地になので、建物の外観や外構をどうするかで、まちの雰囲気を大きく左右します。


そのため、今まで考えてきた「職住近接」や「関わり合い」ということが、まちの風景として伝わっていくように、道に面した敷地の角にシンボルツリーと、いろんな人が集まることができるコモンテラスをつくることにしました。


この場所で生まれる様々な活動や催しものがまちへと伝わっていくための重要な場所です。




他にも河邉さんたちと様々な創意工夫を凝らしていますが、それは完成してからのお楽しみということで、第五回は引き続き河邉さんにバトンパスです。


次回もお楽しみに。


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