特集知っておきたい基礎知識
2018.07.13 
知っておきたい、防災にも役立つ効果的な外構改修

室内は現状回復で対応できるけれど、外部は何から取り組めばいいのか分からない。金額が大きいだけにお困りの方は多いのではないでしょうか。今回はデザインだけでなく、防災にも効果的な外構改修の考え方をご紹介していきます。


まずは一番外側から。ブロック塀の取り扱い


外まわりを改修するときは、真っ先に外壁塗装を考えられるのではないでしょうか?
しかし、物件の印象を左右するのは一番外側にある要素です。



たとえば敷地や道路との境界には古くなったブロック塀がありませんか?建物をしっかり囲んでおきたい気持ちは大切ですが、建物と一緒に古くなってきたブロック塀は倒壊するおそれがあります。

建築基準法ではブロック塀の施工方法について細かく規定されていますが、古い塀は基準に合っていないこともあり、高さの高いものはより注意して確認する必要があります。
(参考:全国建築コンクリートブロック工業会)




ブロック塀は中が見通せなくなることもあり、防犯効果を考える上で一長一短です。また狭く密集した町中では通風を遮ってしまうこともあります。

外構は周囲の町並みにも影響の多い部分です。手をつけられないまま放置するよりも、思いきった対応を考えてみましょう。


町にも物件にも優しい。スッキリ敷地境界


そこで効果的なレシピがこちら、「スッキリ敷地境界」です。



古くなっていたり、視界や通風を遮るブロック塀を思い切って撤去してしまうレシピです。その名の通り物件の敷地境界がスッキリとオープンになります。



特徴的なポストや照明、「木賃ナンバーズ」といったワンポイントを追加してあげるだけで、建物がオープンな印象に様変わりします。道路との接続も良くなり、防災効果も期待できます。


デッキを作るなら思い切り良く。減築デッキ


要素を減らして環境を改善することで魅力を高める。
建物にも適用できるそんな考え方のレシピに「減築デッキ」があります。



たとえば戸建ての賃貸は1階に大きく張り出した下屋が付いていることがあります。「減築デッキ」ではこうした1階部分を解体して、広がった外部にデッキを敷きます。


こうして物件の通風や採光が改善するということは、まわりの他の物件の通風や採光も改善したということです。もちろん建物同士が離れることで避難経路のゆとりが出たり、もらい火のリスクを減らすことにつながります。




狭い敷地に窮屈に立て込んでいるより、伸び伸びとした外構の方が気持ちよく過ごせますし、自分だけでなくまわりの物件にも良い影響を作れるのがポイントですね。


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今回は防災まで意識したレシピとその考え方をご紹介してきましたが、モクチンレシピでは、王道の外壁塗装を一工夫するレシピ「さわやか銀塗装」「おしろいN87」など外構レシピを複数用意しています。

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