特集モクチンスクール
2018.06.08 
モクチンスクール2018春、第二回。既存を生かす『和室タイプの改修』ノウハウと、レシピ改修提案ワークショップ

本特集は、モクチン企画が培ってきた物件改修のノウハウを丸ごと学べるデザインの学校「モクチンスクール」のレポート記事です。昨年、既存のパートナーズ会員を対象にした「試験版スクール」の実施を経て、ついに本開校したスクールの様子と、その魅力をお伝えします!

モクチンスクールでは、築古物件の改修に必要な、1)物件の分析方法、2)改修の考え方、3)プロモーションの方法について、「モクチンレシピ」の活用法を通してお伝えしています。

第2回となる今回からは、第1回の物件の分析手法を踏まえ、部屋のタイプごとに改修の提案力を習得していきます。今回のテーマは「和室タイプ」の物件改修です。




そもそも、和室タイプの部屋と洋室タイプの部屋を、改修案を考えるという目で見たとき、どのような違いがあるでしょうか?和室の一番大きな特徴である「真壁」のポイントを正しく理解し、どのようにすれば魅力的な改修となるのか、「3S+α」というキーフレーズを合言葉に説明がなされました。

この「3S+α」は、和室タイプの物件の改修における、Sから始まる三つのポイントと、さらに相性の良いもうひと手間を加えるとグッと魅力が増す「+α」の考え方を示したものです。




実際の物件の写真事例を交えながら、その公式を当てはめるとどのように部屋の雰囲気が変化するのか解説していきます。和室ならではの木の素材感を生かすにはどうすればよいか。相性のよいレシピの紹介と共に、詳しくレクチャーがなされました。




スクール後半では、前半で学んだ内容を習得するためのワークショップを行います。モクチンレシピを使ってどのように改修するか、物件の分析から提案書の作成までを、三つのチームに別れてロールプレイします。お題になる物件は、かつてモクチン企画が実際に改修した木造賃貸アパート。改修予算は70万円という設定です。


はじめに、実際の写真と図面を参照しながら、その物件のチャームポイントと、改修の必要があるポイントをアイデア出しします。ここでどれだけ、物件の魅力を言語化できるかが勝負です。




次に、レクチャーで紹介のあったレシピをうまく組み合わせて、分析結果を踏まえた魅力的な改修案の意見を出し合います。あらかじめ決められている予算に対し、個別の費用が書かれたレシピのカードをどう組わせるのか、かなり工夫が必要な作業です。

このように物件の魅力を見極め、改修部分に優先順位をつけていくプロセスは、そのまま現場でも活かすことができます。




最後に、3つのチームからそれぞれの改修プランが発表されました。物件のどういった部分に着目して改修案を作ったのか。また自分たちが作った改修案のセールスポイントについても、プレゼンテーションします。

それぞれの改修案は、設備交換の仕方に共通した点が見られたものの、その他の床や照明の活かし方は全く別物。しっかしと分析ができたおかげで、それぞれコンセプトのたった改修案になっており、参加した受講生にとっては発想の転換と実践的な学びが得られたようです。

 

次回、第三回のモクチンスクールのテーマは、「洋室タイプ」の物件の改修ポイントです。次回のレポートもお楽しみに!



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